大阪教区社会委員会主催

「聖書から見る平和の闘いとは!?」

日時:6月13日(火)18時30分〜20時45分まで。

場所:東梅田教会

お話:大澤星一さん(西大和教会牧師)

 

 

集会報告

大阪生野教会伝道師 小林明

 

今日の在日米軍基地再編と沖縄における被害、とくに沖縄の教会が受けている被害について、今年の4月まで沖縄の西原教会で7年間牧師をされていた大澤星一牧師にお話を聞いた。東梅田教会の201会場には平日の夕方にもかかわらず56人もの参加者が集まった。

 最初に25分間ビデオを見たあと、大澤氏は4つの項目に分けレジュメ・資料を配布した上でゆっくり話された。

1、米軍基地再編って何?

「日米安全保障協議会委員会(通称2+2)」通称ツープラスツーは、日米の官房長官と防衛庁長官が編成した2+2の委員会である。2005年2月19日に発表した内容から今年2006年5月2日に発表した在日米軍再編は世界規模の米軍再編であるが、日本においても自衛隊の役割が増大し軍隊化が進んでいる。

2、米軍再編を沖縄の教会から見て

大澤牧師のおられた西原教会の上空を米軍基地である普天間飛行場から飛びたつPC30の「タッチアンドゴー」訓練コースになっていた。教えていた沖縄キリスト教短期大学も飛行機が通る時は話しも出来ないくらいの騒音がひどかった。

今回の合意ではヘリポート基地としての移転であるが、普天間基地所属のほかの飛行機部隊に関しては明記がない。九州鹿児島の鹿屋基地移転と発表されたときは、鹿児島で反対運動がおこってそれ以後の発表がなされていない。

また「中間報告」「最終報告」では、辺野古への基地移転が終わってから現在の米軍基地返還がされる。一つでも契約がなされない場合は、普天間基地などは返還されない。パッケージ物のような合意内容である。1995年のSACO(the Special Action Comitte on Okinawa)「沖縄に関する特別行動委員会」の合意で辺野古の移転が注目されるようになったが、辺野古の移転計画は1960年代にL字方基地として設計図が出来ていた。最初からあった計画なのである。

「最終合意」では自衛隊のことが明記されている。自衛隊が「国際平和協力業務が本来任務」として活動することが書かれており、今後の憲法9条変更や「防衛省」への省庁編成がすでに予定として盛り込まれている。

 沖縄は、日本の国土面積が0.6%しかないが、そこに在日米軍基地が日本の75%(23728ha)ある。本土復帰30年以上経過するが未だにその負担が減っているどころか、今度の基地移設も「県内移設」である。返還予定は普天間480ha,牧港270ha,桑江68ha,那覇軍港55haであるが、共同使用である基地は北部訓練地7833ha,嘉手納1995ha,ハンセン5118,である。いずれすべての基地が共同利用ということになると単独の在日米軍基地がなくなり実質米軍基地であるにも係らず、使用面積がほとんどなくなるという事も起こってくるだろう。

3、聖書から見る平和の闘い

イエスは旧約聖書の沢山ある戦争の記事からいろいろな思いを語られたのだろうと思う。僕は沖縄に行って聖書の読み方、考え方が変えられた。イエス様は自然を見る中で色々考えられて命の尊さということを考えられたのではないかと思います。人がイキイキに生きるということが平和だということだろうと思います。

 

その後数人の方から質問があり、最後に各団体アピールで「大阪教区沖縄交流・連帯委員会」「『求め、すすめる会』阪奈和連絡会」「南風のふくとき」からアピールがあり集会は終わった。

今秋の臨時国会で審議されるであろう「米軍基地再編関連案」で約3兆円の税金が使われようとしている。米軍移転先であるグアム住民も移設反対しているし、沖縄県民も多くの人々が移設反対している。現在の米軍基地を返還し新たな基地を作らせない。

「平和を求める人々は幸いである」(マタイ5:9)

これからもイエス様が示された平和を求めて祈っていきたいと思う集会でした。